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季刊「ひろば・京都の教育」第157号

(2009年 2月15日発売)


* 編集:京都教育センター+「季刊ひろば」刊行委員会

特集の趣旨


 1995年日本経営者団体連盟(日経連)は、「新時代の日本的経営」を提言し、雇用政策を大転換しました。それは、これまでの正規雇用者を「長期蓄積能力活用型」「高度専門能力活用型」「雇用柔軟型」の三つに分けることによって、構造改革路線のもとで、非正規雇用者層は、まさに構造的に増加させられていきました。それは、青年層にとどまらず、子どもたちの親の仕事の環境も不安定なものにしていきました。その結果、階層の二極化が進行し、教育を受ける経済的な格差、学習環境や意欲の格差などを生み出していきました。実際、大学全入時代と言われながら、経済的な事情などもあり、18歳人口の約半数しか大学・短大には進学していませんし、高校生や大学生の中には、経済的な理由から退学を余儀なくされている青年も増えています。格差社会は、教育現場にどのような影を落としているのでしょうか。また、どのような支援が求められているのでしょうか。

 こうした現状は、より不安定な若い保護者に大きな負担をかけることになっています。早期教育の流れのなかで親子が追い詰められたり、不安定な就労のなかで虐待につながってしてしまうようなケースも少なくありません。ではこのような中で、保育園・幼稚園児を抱えている家庭では、何を大切にして子どもとかかわっていけばよいのでしょうか。保育園・幼稚園では、どのような取り組みが行われているのでしょうか。小学校への就学にうまくつなげて行くためには、何を大切にしていけばよいのか、共に考えていきましょう。

  このような趣旨から、今回の特集を企画しました。


■特集テーマ  1
 格差社会と教育の貧困--子どものために求められる援助


●総論 貧困・格差社会の記憶のために・・・・・・中山一樹(立命館大学)

●各論@小学校における格差問題と私たちの課題・・・・・・村山 知(京都府・公立小学校)

●各論A高校生の修就学保障をめぐって・・・・・・高田宏之(京都府立高等学校教職員組合副書記長)

●各論B「学費ゼロの未来」へ向けて・・・・・・佐伯宗信(京都府学生自治会連合委員長・学費ゼロネット代表)

●各論C貧困の中の子どもたち、そして「子どもの貧困」・・・・・・高橋瞬作(全京都生活と健康を守る会連合会事務局長)


■特集テーマ 2
 保育園・幼稚園から小学校へ--就学に際して大切にしたいこと


●総論 こんにちは!学校・先生・お友だち・・・・・・清水民子(元平安女学院大学)

●各論@保育園のとりくみ−−一人ひとりの育ちと同時に集団づくりを大切に・・・・・・河田邦子(西野山保育園園長)

●各論A幼稚園のとりくみ−−大切にしていること、気になること・・・・・・丸田純子(京都市・公立幼稚園)

●各論B小学校低学年のとりくみ−−子どもたちの豊かな発達を信じて・・・・・・吉野さつき(京都市・公立小学校)

●各論C学童クラブのとりくみ−−遊びの中で育ち合う子どもたち・・・・・・満田博子(たかつかさ児童館)


■ 好評連載

●私と京都 大原三千院・・・・・・劉欣寧(台湾出身)

●平和教育(19)授業のなかで「平和」を学ぶ・・・・・・島田茂生(京都府立南丹高等学校)

●monpei まんが 「送辞」「答辞」

●教育・子育て ひろばるトーク

●早川幸生の京都歴史教材たまて箱(57) 昆布(町衆の食と健康を支え続けて)・・・・・・早川幸生

●ひろば御意見番 他人を「ばか」と呼ぶ者に賢人はいない・・・・・・北村 茂(京都退職教職員の会事務局長)

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