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季刊「ひろば・京都の教育」第146号

(2006年5月1日発売)


 厚生労働省の「平成十七年版労働経済の分析(労働経済白書)」 (二〇〇五年) によれば、義務教育 終了後、就職も就学も職業訓練も受けていない ニートと呼ばれる青年層(十五歳〜三十四歳)は、 二〇〇四年度で六十四万人と推定報告されています。こうした状況は、「困った青年」個人の意欲や 努力だけに規定されるような問題ではありませ ん。

 ニート問題の本質と青年の自立について、多方面の取り組みから深めたいと考えました。

 構造改革路線の中で拡大されてきた非正規雇用 の増加と経済的格差は、子どもたちが教育を受ける機会の格差を拡大させてきました。子どもたちの出会いと学びの場である小中学校にまで、規制緩和・自由化のもとで再編・競争激化の動きが起 きており、教育を受ける権利を保障する義務教育制度と内容のあり方が問われています。通学区自 由化、学枚統廃合、中高一貫校、企業体による学校経営など、全国の状況と京都の動きから、こう した問題に迫りたいと考え特集を企画しました。



■特集1 ニート・フリーター問題と格差社会−−働くこと・生きること

 ●総論 ニート・フリーターと格差社会−−個性尊重・自己実現を問う・・・・春日井敏之(立命館大学)

 ●ひきこもり、ニートの青年が動く時−−心の内と支援・・・・山田孝明(情報センターISIS(イシス)

 ●不安定雇用の増大と「格差社会」・・・・折原鉱平(全労働省労働組合雇用政策プロジェクト)

 ●涙の卒業式から一年、卒業生たちは今−−就職した16名の生徒を追いかけて・・・・原田 久(京都府立須知高等学校)

 ●学生の進路・就職実態から見る大学教育の課題−−若年雇用問題の解決に向けて・・・・磯崎清之(立命館大学キャリアセンター)


■特集2 教育を受ける権利と教育改革のゆくえ

 ●総論 子育てと教育改革・・・・市川 哲(京都教育センター)

 ●子どもにとっての最善の利益を求めて−−大久保小学校と伊勢田消防分署合築問題顛末記・・・・布川庸子(大久保小学校改築を考える会代表)

 ●六年生の子どもたちとの一年間−−ストレス・受験・稀薄な人間関係の真ん中で・・・・上杉鉄也(京都府・公立小学校)

 ●学校選択制と小中一貫教育−−東京・品川の「教育改革」・・・・染井伴子(東京都公立小学校)

 ●何を目指すのか!中高一貫の「エリート」教育・・・・佐古田博(京都府立高教組副委員長)


■好評連載

 ●私と京都−−京都の生活・あるメキシコ女性の一日・・・・アリシア・サンタナ・グスマン(メキシコ・グアダラハラ出身)

 ●教育・子育て ひろばるトーク


 ●平和教育G−−地域から子ども・教育・平和を考える・・・・松重幹雄(元小学校教員)

 ●早川幸生の歴史教材たまて箱(46)−−石垣(命やくらし・伝統の基礎を支えつづけて)・・・・早川 幸生

 ●まんが by Monpei 「ガセネタ」「マーク」

 ●ひろば御意見番−−小泉首相に聞いてみたい!・・・・淵田 悌二(京都教育センター)


「ひろば 京都の教育146号」お申込の方は、こちらをごらんください。
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