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季刊「ひろば・京都の教育」第150号

(2007年5月1日発売)


■特集の趣旨

 学校におけるいじめ自殺など、子どもたちのいのちに関わる痛ましい出来事が後を断たちません。しかし、2005年から2006年にかけて、北海道、福岡、岐阜などで起きたいじめ自殺については、「学校や教育委員会は、いじめがあったと認めるのか否か」に論点が終始し、認めさせたところでマスコミ報道は撤退していった。こうした状況は、いじめ問題への取り組みの困難さを反映しているとも言えますが、学校や家庭では、問題の解決を図りながら、関わる全ての子どもたちの成長を支援するような日々の対応が求められています。いじめ問題は、子どもの世界だけの課題ではない点も踏まえ、そこに象徴される子どもの攻撃性をどう捉え、取り組んでいけばいいのでしょうか。

 同時に、日々起きている課題への取り組みと合わせて、子ども達の学校生活の大半を占める授業や行事などは、共同・成長の場として重要であり、日々の実践の中でかなりのエネルギーをかけて、地道に取り組まれています。子ども達が、文句なく「楽しい」と実感できる授業、仲間と共同しながらつながりを実感できる学級、学校づくりの取り組みに光をあて、困難な時ほど原点を大切にしていく必要があります。このような授業や行事は、教師のとっても文句なく楽しく、子ども達とのつながりを実感できるのではないでしょうか。こうした趣旨から、今回の特集を企画しました。



■特集の内容 1 いじめ問題と子どもの攻撃性−−本質を読みひらく


 ●総論 いじめ加害者の子どもの葛藤を読みひらく・・・・・・・・ 楠 凡之(北九州大学)

 ●各論 @子どもの「攻撃性」の裏にあること・・・・・・・・ 細田 俊史(京都市立小学校)

 ●各論A「いじめ」問題−−どんな指導が大切か・・・・・・・・ 松原 憲治(京都市立中学校)

 ●各論Bいじめという人間関係−−大学生の視点から、中学時代を振り返って・・・・・・・・ 安田 真奈里(立命館大学四回生)

 ●各論Cどの子も自分の居場所を見つけられるように・・・・・・・・ 福本 早穂(不登校をキーワードに子育てを考えるグループ「親子支援ネットワーク♪あんだんて♪」代表)


■特集2 つながりの手応えがある学校、授業−−学びの道を拓く

 ●総論 つながりの手応えがある学校、授業−学びの道を拓く−・・・・・・・・ 佐伯 洋(立命館大学・千代田高等学校)

 ●各論 @アルキメデスになった子どもたち・・・・・・・・ 野村 治(京都府・田原小学校)

 ●各論 A身近な朝鮮文化を学ぶ学校・・・・・・・・ 吉田 武彦(福知山市立日新中学校)

 ●各論 Bまず教師が楽しくなければ・・・・・・・・ 八田 哲郎(京都府立田辺高等学校)

 ●各論 C豊かなイメージをつくる授業をめざして−−「手作りスライド」を使った社会科の授業・・・・・・・・ 今坂晃久(京都市立鳴滝総合養護学校)


■好評連載

 ●私と京都−−日本へ行く夢を実現・・・・・・・・ ガブリエラ・トレド(京都大理学研究科 メキシコ出身)


 ●平和教育K 京都府立学校の「職場九条の会」・・・・・・・・ 佐野 幸良(京都府立高教組)

 ●教育・子育て ひろばるトーク

 ●まんが by Monpei 「国民投票法案が通ったら」「おふくろさん?」

 ●早川幸生の歴史教材たまて箱(50)
   門前町と寺内町(訪れる人々の心とお腹を満たせ続けて)・・・・・・・・ 早川 幸生


 ●ひろば御意見番−−
   NHKは「公共放送」か「国営放送」か・・・・・・・・ 長谷川 長昭(NHK問題京都連絡会事務局)

「ひろば 京都の教育150号」お申込の方は、こちらをごらんください。
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