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季刊「ひろば・京都の教育」第149号

(2007年2月10日発売)



 2004年12月には、二つの国際学力調査の結果が相次いで公表されました。一つは、OECD(経済協力開発機構)によって実施された「生徒の学習到達度調査」(PISA2003)であ り、もう一つは、IEA(国際教育到達度評価学会)によって実施 された「国際数学・理科教育動向調査」(TIMSS2003)です。

 二つの国際学力調査の結果から学力の中身を丁寧に論議しないまま、前回と比較して得点が低下したことを受けて、文部科学省は、2007年度より「全国学力テスト」(小学校6年、中学校3年の全員を対象にした算数・数学と国語の二科目)の実施を決定しました。こうした状況のもとで、学力の中身と評価のあり方 について、再考する必要性は高まっています。

 他方では、学校だけではなく、地域において、子育てや教育のネットワークづくりも進められてきました。そこでは、子どもや青年の様々な出会いや学びのための「場と人間関係」を創造していく取り組みが、地道に続けられています。これは、上からの地域への支配・コントロールではなく、下からの地域づくりであり、生きることと学ぶことを統合していく試みでもあります。ここに、現代の学力論を再考する一つの切り口としての意味もあるのです。

 こうした趣旨から、今回の特集を企画しました。


■特集1 学力問題と到達度評価−−学力テストと学力論の再考

●総論 学力問題と到達度評価の課題−「PISA型学力」の形成とは−・・・・鉾山泰弘(追手門学院大学)

●仲問とつながり元気になる学力を(小学校3年)・・・・井上治夫(京都府・公立小学校)

●9条と中学生−−いま平和主義をどう教えるか・・・・辻 健司(京都市立双丘中学校)

●わかる授業と評価−−高校における取り組み・・・・島貫 学(京都府立朱雀高校)

●学力問題と到達度評価学校外での学習−−「京都学力塾の実践」・・・・仲野治雄(京都学力塾・元事務局長)


■特集2 地域と子育てネットワーク−−親、子ども・青年

●総論 地域と子育て・教育ネットワーク−−子ども世界への想像力でつながる−−・・・・西條昭男(京都綴り方の会)

●子どもが育つ『場』づくり・・・・池田英郎(塔南の園児童館)

●外国から日本に来た子どもたちへの支援・・・・西山香織・永田 惠(京都市伏見青少年活動センターユースワーカー)

●本音で語り親の絆つよまるつどい・・・・安達忠志(福知山「展望の会」)

●創っているのは、未来に向かう希望です・・・・林 敬子(山科醍醐こどものひろば)


■好評連載

 ●私と京都 日本に暮らして・・・・エレーナ・新見(日系ブラジル人)

 ●平和教育J 戦争をどのように学ぶか・・・・和久田 薫(退職教職員の会・歴史教育者協議会)

 ●教育・子育て ひろばるトーク

 ●早川幸生の歴史教材たまて箱(49) 堤防(土手・堤・縄手)(町や村、人とくらしを守りつづけて・・・・早川 幸生

 ●まんが by Monpei 「新作映画」「いじめっ子」

 ●ひろば御意見番 子どもと教育を守る新たな闘いへ・・・・三上 悟(京都退職教職員の会・事務局長)
「ひろば 京都の教育149号」お申込の方は、こちらをごらんください。
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