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青年教師のための お助け「玉手箱」 5

「職場の人間関係」実践「玉手箱」


学校事務のちょっとした取り組み

― 前任校の取り組みより ―

         京丹波町立三ノ宮小学校 吉田義幸

(2007年4月10日)


 子どもの意見表明権は、子ども自身の問題の決定に際して、広く子ども自身の意思を反映させる適正手続きを求める権利であり、自分の生活や社会の条件に対して、子ども自身の意思を尊重することを求めた権利であると思います。

 その一つとして全国各地でも取り組みが進められている「子どもアンケート」を実施しました。統合間なしの学校施設に対して「アンケート」をとることには少しはばかりもありました。しかし三年経っていろんな施設等にも不具合もでてきはじめ、校長は難色を示しつつ高学年のみ、かつ持ち帰らないことで実施しました。子どもたちの声の中で「エアコン設置」がとくに多くありました。次年度の予算要求に向けて「教室の温度調査」も実施しました。残念ながら要求実現とはならず、扇風機の設置に終わってしまいました。他にも、校舎のちょっとした修繕箇所など大人の目からは見落としたり不便を感じていない所などにしっかりと目を向けた内容が「アンケート」には記載されていました。

 アンケート結果は廊下に張り出し、要求のあったものを「できるもの」と「できないもの」にはっきりと区分し、その理由も表示しました。新鮮な子どもの声を聞くことの大切さを学びながら、子どもたちにも徐々にいろいろな事に気づくようになり自分の意見を持って「自分の学校」を創っていくという考えを育てていけるようになればと思っています。今後も子どもの意見にも積極的に耳を傾け、その意見を尊重していけるよう心がけたく思っています。

 また、学校設備などについて保護者からの率直な意見などが聞ける場についても設けられないかと思っていました。いろいろ考えた末に、夏休みの「PTA合同清掃作業」の時に、「アンケート」をとることにしました。当日のアピール不足などから回収率は低いものでしたが、引き続き保護者・地域住民の声を聞く機会を持ち続けていきたいものです。

 例年より多くの図書購入費(四〇万円)が予算化され、その機会に図書の購入について、子どもたちの意見をもっと取り入れられないか、少しでも「本」に対する興味を持ってほしいとの思いから「子どもたちによる図書選定」を行いました。図書担当教員とともに業者の協力もえて、選定用の本を二〜三〇〇冊お借りし、閲覧用の部屋を用意して中間・昼休みに開放するようにしました。子どもたちの中には、毎日のように通って新しい本をむさぼるように読んでいる子もいました。三年生以上で一人三冊まで順位をつけて買って欲しい本を投票する方式をとりました。投票結果は、図書室前に張り出しました。

 子どもたちが選んだ本も含めて約二百数十冊購入しました。「いつ選んだ本は来るの」「私の選んだ本は○位だったよ」など子どもたちにはたいへん好評だったと思っています。

  「学校ホームページ」はほとんどの学校で作成されているのですが、「事務のページ」についてはあまり見受けません(横浜市では全校予算公開)。学校事務職員の仕事について、少しでもアピールできる機会になればと思い取り組みました。学校事務についても、多くの学校で取り組まれているものを参考にしながら、「事務のページ」を作成しました。完成後、予算額について校長・町教委との協議も重ね、ようやく全てクリアとなり公開となりました。(一七年度 前任小学校)。

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