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青年教師のための お助け「玉手箱」 4

「生活指導」実践「玉手箱」


一人ひとりを大切にする低学年の教室をめざして

            亀岡市立つつじヶ丘小学校 小林幹弥

(2007年6月10日)


 昨年の四月、専従休職を終えて、現場にもどりました。もどって驚いたのは、低学年を担任するということでした。その理由は低学年(二年生)を担任するのは、初めてだったからです。

 低学年を担任するにあたり、どんな教室(学級)をめざそうかと考え、「一人ひとりを大切にする教室」にしていこうと考えました。それにはまず、自分の子どものように接し、その子どもたちの願いを感じることからはじめました。それは、

@安心できる先生であってほしい。
A自分を認めてくれる友だちがあふれている学級であってほしい。
B友だちと遊びや活動をいっぱいしたい。そして、何よりもC楽しく、わかりやすい授業であってほしい。

ということだと考え、それらを満足させる取り組みを軸にして、自分の子ども三十六人に接するように教室(学級)づくりをすすめていきました。

 @に対しては、教師の指導姿勢「ひいきしない」「自分の子どものように愛する」をはっきりとしめし、大いに学級通信を活用し、伝えました。

 Aに対しては、月一回のお誕生会をリーダーとともに作り上げて行い、誕生日カードを教師、子どもから送ってみんなでお祝いしました。そして、終わりの会では『今日のホームラン』と題して、一日の中で友だちががんばったこと、やさしくできたことを出し合い、拍手を送りました。また、日記を週に一回書いて、それを一枚文集にして読み合い感想を交流しました。

 Bに対しては、クラス遊びを係り活動としてすすめ、手・足・体でふれあうゲームを終わりの会でもして、「明日も楽しくがんばろう。」と感じながら帰れるようにしました。また、「ハイタッチ」をして、笑顔でしめくくりました。

 Cに対しては、こだわりをもってする教材(文学教材、かけ算の九九、体育)においては、プリントを作成して取り組みました。

 担任が変わることがわかり、春休み中にお腹の調子が悪くなって、始業式の当日、遅れて暗い顔でやってきた女の子がいました。不安な気持ちが体の変調を起こしたみたいでした。でも、クラスづくりをしていく中で、その女の子は少しずつ変わってきました。

 こないだかみの毛を切りに行きました。かみの毛を切りに行ったところはなでしこでした。わたしはほとんはかみの毛を切りたくなかったのにお母さんが、「切りなさい。」といったから切りました。お母さんもかみの毛が長いのにお母さんが、「かみの毛をのばしているから切らない。」と言いました。プールがおわったらのばします。

 この日記からもわかるように、少しずつ自分の思いが言えるようになってきました。

 年々学校は多忙になっています。特に午後からはもっと余裕がなく、安全のための学年下校に間に合わすために、どうしても「早くしなさい」「ちゃんとしなさい」と注意することが多くなります。そんな中でも、時間割りを書くのを五時間目始まる前の五分間にして、帰る用意の時間も確保しながら、十分間の終わりの会をしっかりと保障し、しっかりとほめて気持ちよく帰れるようにと心がけました。

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