トップ ひろば一覧表  ひろば173号目次

生き生きセカンドライフ

宿題サポートセンターと自然薯(じねんじょ)作り


            大槻 良夫(元福知山市小学校・福知山市在住)

 

 退職してから5年目。3年間は小中学校統廃合問題に関わり、以後主に宿題サポートセンターで活動している。

 センターの誕生は、2011年5月京都退職教職員の会福知山支部総会で夜久支部長が「格差と貧困、児童生徒の学力低下」を心配し、保護者の手助けをしたい趣旨のもと「算数教室」を提案されたのが発端である。

 討議する中で「6月28日会員6人保護者1人で開級式を行い、費用は無料で月水金の週3回、時間帯は16:00〜17:30」を確認して出発する。開級式前には地域新聞に記事を載せてもらったり、会場の福天教育会館の周辺自治会長を訪問したり、ビラをまいたりして児童の募集に努める。翌日会員の孫2人、指導者6人でスタート。その後口コミで7人になる。2学期以降高校生含め2人増え、指導者も12人になる。児童の数は少ないが、様々な問題を抱えた子がいて、落ち着いて学習をせず成果が上がらなくて、疲労感だけが残る。

 2012年3月今後の方針を話し合い、「月水金の週3回を続ける。大変だけれどもどんな子でも受け入れよう。月300円資料代とする。」と確認する。新学期、福天教育会館のあるS小学校校区に新聞折り込みを入れ、21人になる。指導者の数も14人に。7月には子どもと保護者40人で終了式を行い、1学期のがんばりを讃え、保護者の方も感謝の言葉を述べられる。

 今年は12月まで88回実施。この間継続指導により指導者と子どもに信頼関係が芽生え、まじめに学習する雰囲気が出てきている。「30〜50点しか取れず指導者のアドバイスを聞かなかった子が、90点とった。」と喜んで報告し、そっと100点のテスト用紙を見せる子も。親御さんの言葉だけでなく、本人の口から出るようになった。しかし、落ち着いて学習できない子もいる。一番嬉しい点は登校しぶりや不登校であった子が元気に登校していることである。


 もう1つは、自然薯作りである。2010年大江町の元高校教諭佐古田敦巳師匠に教えて頂いた自然薯作りは今年で3年目。一昨年長芋30本、自然薯50本を定植し、自然薯を師匠に見せると「結構いいのが出来たじゃないか」の言葉を受け自信を持つ。

 昨年自然薯は80p〜110p、長芋は40p〜102pを収穫。最大は2、6s。自然薯80本の内50本はすべて真砂土。それによってかどうか分からないが葉の繁り方とむかごの量が違うので立派な物が収穫。ダンプ2台分の真砂土投入が効いたかもしれない。今年も長芋45本、自然薯100本を定植。今年の長芋の出来は不作。どうも種芋が悪かったらしい。一方自然薯は、重さはそれほどでもないが、スタイルはよくほとんど1mを越えている。

 他に当地方自治会の任務や農区の草刈仕事など貧乏暇なしの生活を送っているが、しんどいときはゆっくりと過ごせるのが現役の時とは違う生活スタイルである。今後も野菜と人間の両方を楽しみながら育てていきたいと思っている。

 
「ひろば 京都の教育173号」お申込の方は、こちらをごらんください。
トップ ひろば一覧表  ひろば173号目次