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■京都教育センター 研究会紹介(4)

学力・教育課程研究会

       研究会代表 鋒山泰弘(追手門学院大学)
       事務局担当 小野英喜(立命館大学)

    「ひろば 京都の教育」171号では、本文の他に写真が掲載されていますが、本ホームページではすべて割愛しています。くわしくは、「ひろば 京都の教育」171号をごらんください。
 

 「学力・教育課程研究会」は、新しい体制で五年目を迎えて活動しています。

 学力形成や教育課程編成、学習評価などは学校教育の根幹に関わる分野でありながら、学習指導要領の拘束性や年間計画や週指導案提出強要などによって教育内容の画一化と統制化が一段と強められてきています。そうした状況にある中で、本研究会はこの三年間「2008学習指導要領改訂」の問題点を検証するとともに、それらに抗する自主的な授業実践づくりを重視して学習・交流を深めてきました。

 一昨年度は、小学校新教科書の分析を中心に六回の研究活動を行いのべ82人の参加を得ました。また、テーマに拘らない時々の重要な課題について拡大事務局メンバーによる理論的学習もこの年から強化しました。昨年度は、中学校・高校における学習指導要領分析や学力づくりにとりくむことをテーマにして民間研・サークルなどとの共同企画も模索してきました。各教科での「基礎・基本的学力は何か」を検証するために公開研究会で国語科から始め、理科や社会科でも検討を重ねていますが、今後、他教科での研究と実践の検討をすすめることが課題となっています。

 昨年3月の震災・原発事故以来、子どもたちに本当のことをきちんと教えることの大事さが強調されるもとで、昨年末の「第42回センター研究集会」の分科会では「原発・放射線問題」をテーマに検討してきました。分科会では、文科省の「放射線副読本」の批判と相まって、発達段階をふまえた原発の授業実践を発表・交流しました。今年度に入ってもこのテーマを継承し、学力研メンバーを中心にして、子どもたちに確かな判断力をつけるための自主テキスト『原発・放射線をどう教えるか』を編集、発刊しました。6月24日に開催したテキスト学習会には、京都のみならず近畿各地の学校からだけでなく、父母や大学生の参加者も多く、このことでの関心の高さを反映したとりくみになりました。

 またこの5月からは、雑誌『教育』12月号に掲載された特集「観点別評価問題」での佐貫浩氏による「到達度評価の批判的検討論文」について事務局を中心に発展的な論議を重ねています。

 
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