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第5分科会
民主的カウンセリング・ワークショップ
登校拒否・いじめ・非行などで苦しむ子どもを援助するための体験学習
丸山 顕子(家庭教育・民主カウンセリング研究会)
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参加者19(男7・女12)名。例年に比べて初参加の人が多く(7名)男性の参加も多かった。学生・教師・相談員・父・母・不登校や引きこもりの経験者など、多様なメンバー。年齢もさまざまで、色んな立場からの発言があった。三月、西光義敞元会長が急逝。勝見哲万会長代行の挨拶から始まる。引き続きオリエンテーションと参加者全員の自己紹介の後、体験学習が進む。 カウンセリング(ロジャーズ理論)の人間信頼・人間尊重の精神と態度を学んでいく。メンバー各自が、悩み・気づき・疑問・体験等を出し、聞き合い話し合い共に考える会である。
T、オリエンテーションから
◎ 受容的・共感的に
またしても戦争への道を歩んでいるような大変な社会。アメリカのイラク攻撃。日本
は憲法・教育基本法改悪の動きが見られる。学校では、苛め・不登校・暴力事件が後を絶たない。
女の子が友達を殺した佐世保の事件、被害者の親の気持ちは然る事ながら、加害者の親の苦しみは想像を絶する。
この場にも、家族や友人知人、隣近所の人との関係に悩む人があろうと思う。関係改善に向けての学びをしていきましょう。率直にー無理のない範囲で、自由に話していただきたい。そして全員が、話し手の気持ちに寄り添い、受容的・共感的に聞いていく。
平和で民主的な世の中を作るため、社会に目を向けるのは大事なこと。しかし、自分を見つめ気付きを深めることと、それは繋がっている。
◎ エンカウンター・グループとは
非日常的な限られた場だが、“今ここ”での自分の内面に目を向け、真の自分を発見し、表現し、人と触れ合い出合って行くグループ。暴力は絶対に禁止だが、それ以外は全く自由。社会的な地位や年齢・職業に関わらず話す。テーマを決めての発表や討論はしない。世話人は司会と言うより促進者。ここでは、正しいとか、間違いを議論するのではなく、個人の気持ちに焦点をあてる。その意味で、一人ひとりが主人公。参加者によってどういう会になるか決まる。中途退出も自由。ただし、参加者には守秘義務がある。心の中の深い話が出るので、この場の具体的な内容について、他所で話すことは禁止。グループ内の人同志は構わない。
◎ “民主”が付く意味
何らかの集団や企業の仕事に適応させるためのカウンセリングや、マインドコントロール的なものも、世の中にはある。ここは、真に相手の立場に添い、人間を大切にする意味で、“民主”と付いている。
U、話し合い・聴き合いから(略)
◎ 親子・夫婦―相手への期待
◎ 期待を止める
◎ 不登校の生徒との関わり
◎ 子どもの立場から
◎ 親と教師
◎ 人とのつながり
◎ 黙って聞いていたが
◎ 相手の立場に焦点を合わせる
◎ 鬱状態の娘と ◎ 受容
◎ 自分を大切に
V感想文より
□ いろんな話、みんなみんな、しっかり受け止め、今後の生き方に指標をくれたと思います。ありがとう。
□ ゆっくり流れる時間の中で、何も制限なしに自分の思いを語り、他の人の話しを聞くことでえ、心の曇りが少しずつ晴れてゆき、世の中を見る目も多少広くなった気がします。お互いを愛し、必要としていながら、傷つけ合ってしまう現実。でもそれを解決し支えるのも、そばにいる人かも知れません。すぐそこにある解決の糸なのに何故か届かない。でも、このカウンセリングを通し、もう少し手を延ばす勇気を貰った気がします。
□ 色んな人が参加していて、色んな話が聞け、よかった。重い話も多く、思うことも多かったが、口に出せない事も多かった。しかし、共感できる事が沢山あり、自分の経験や思いと重ねあわせえることができた。
□ 沈黙している中で色々考えることができ、意味のある時間を過ごせた。
□ 初めて参加しました。私はこういう場に来るとなかなか話の輪に入れない、入ろうとしないのですが、少し話せてよかったです。
□ 思春期の自立に向けて歩き出した子どもたちを、親としてどう援助していくかを、色色な話の中から学び考えさせられました。
□ 二学期の始まりが秒読みです。生徒に対し「自分に正直な自分」で接すること、一人の人間として対等に接することを大切にしていこうと思ったワークショップでした。
□ 自分に絡む話も出ていて、ど真ん中にいすぎて、言うこともしんどい気持ちが正直ありました。
□ 今後の参考にさせて頂きたいと思いました。
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