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京都教育センター第36回夏季研究集会記念講演
 子どもの希望を育む教育を求めて
(レジメ)
                             石川 喩紀子
(子どもの権利・教育・文化 全国センター事務局次長、いまこそ生かそう教育基本法全国ネットワーク 事務局次長)
 

◆◆ 2005年8月27日(土)京都教育センター第36回夏季研究集会記念講演での石川喩紀子先生の講演レジメを紹介します。なお、講演の実際は「講演記録」をごらんください。◆◆


1 京都ではぐくまれた私の確信


(忘れられないいくつかのこと)

@ 高校生春季討論集会で、リーダーのひとりの男子生徒が言った言葉(1992年)
  「俺たちの言いたいことを、助言者の先生にみんな先に言われてしまって悔しかった」

A 地域制だからできた、高校でのクラス全員の家庭訪問

B 職員会議が楽しみだった

C 地域に出ることのしんどさと、「学校をひらけば楽になる」の実感


2 子どもと教育をめぐる共同・協同

・立場、思想、習慣、感性のちがう人びととの共同、労働組合と市民団体、組織と個人の共同をどう広げるか。

・労働運動の階級的な原則を座標軸とし、さまざまな分野・階層の人々との共同をひろげる柔軟性・発展性をあわせ持つことが、これからの教職員組合運動の発展にとってカギではないかと・・・・。

@ 教組共闘連絡会のこと

・全国すみずみの地域で活動している教職員仲間との共感・連帯を。

A 市民運動の難しさとおもしろさ

・教職員という特殊な世界に安住していてはならない。

・「先生や教職員組合は、自分たちだけで教育問題をたたかっていると思っているの?」

・「教育基本法の改悪をとめよう!全国連絡会」の運動にかかわって。
    労働組合や組織の感覚ではおよばない、発想のやわらかさ、一途なエネルギー。
    個人の活動や市民運動と、労働組合など組織された活動との共同が発揮する力に確信。


3 憲法・教育基本法、そして 子どもの権利条約

@ ゆがめられる教育

・教育に「多様化」「競争」「評価」を
    日本経団連「これからの教育の方向性に関する提言」(2005年1月)

・「もっと教育に競争原理を」「詰め込みでなく、たたき込め、刷り込め」
    国際学力調査の結果を受けて、中山文部大臣(2005.4.24朝日新聞)

・「教員評価」 東京の実態

A 教育基本法改悪をめぐる状況と、運動のいくつかの観点・論点

   ・・・・・ 総選挙、この秋、私たちが憲法・教育基本法の真髄を深くとらえかえし、国民に知らせ、草の根からの運動をあらためてひろげる時。

・延長国会にも提案できなかった改悪法案
     改悪勢力の矛盾の深まりと、世論・運動の高まり

・子どもの発達・成長権、国民の教育権か、国家の教育権か。
     憲法改悪とむすんだ「戦争する国の人づくり」を斬る。同時に、それだけではなく、子どもの発達の権利、親の教育要求に根ざした運動を。

・国際的到達点である子どもの権利条約の観点からも、憲法・教育基本法の真髄をとらえなおし、その今日的な意義をひろめよう。


4 歴史的な転換点のいまとこれからをどう生きようか

・終戦直前に生まれ、平和と民主主義の形成期を生きてきた者として。
     戦争と民主主義の抑圧に対するたたかいを受け継ぎ、若い人たちへ伝える役目。

◇全国教研開会全体会の「窪島誠一郎・安斎育郎対談」にかかわって。

・国際平和ミュージアムの仕事が平和という旗を高らかに謳いあげているとすれば、ぼくは無言館から吹く風でその旗をへんぽんとひるがえらせたい。

・旗を立てる土壌がしっかりしないと、いくら美しい理念の旗でも倒れてしまう。その土壌づくりが教育なのでは。

 
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