|
【報告】門川大作氏・寺脇研氏・陰山英男氏: 教育を語る資格なし
堀場雅夫氏の「暴言」に一言も反論せず?!
京都教育懇話会1周年記念シンポジウム
|
|
 |
6月10日(水)の夕刻から京都教育懇話会(会長:堀場厚堀場製作所社長)が主催するシンポが立命館朱雀キャンパスで開催され、教育センター事務局から倉本頼一氏と大平が申し込みの上、参加しました。当日は雨天にもかかわらず、学生・学校長・産業界・PTAなど「動員」された方々、約400名の参加がありました。「京都教育懇話会」は「人づくり」をキーワードに行政・教育機関・地域・企業・メディアなどが垣根を超えて教育議論する組織で、この1年間、岡田武史(サッカー日本代表監督)、張富士夫(トヨタ自動車会長)等を講師に迎えて、全国の先進を自負する京都市の教育を「自慢」することを柱にしています。この「会」の事務局は立命館大学内にあり、毎回のパネラーである門川市長と陰山立命館小学校副校長が推進役を担っています。
この日も記念講演に立った堀場雅夫氏(堀場製作所会長)はモノづくりの経験から「未来は予測するのではなく自分でつくりだすもの」との持論を展開する中で驚くべき「暴言」を連発しました。「地球温暖化なんてうるさく言うより地盤沈下の方が深刻」「企業に儲けをはき出させたお金で、汗流さずに生活保護とは何事か」「不登校は子どもの甘えだ」などに会場の多くの人々は「頷く」。自由に発言できるパネラーの門川、寺脇、陰山の3氏は一切反論せず。「ゆとり派」の寺脇研氏(元文科省審議官、現京都造形大)と「詰め込み派」の陰山英男氏の対決論争を「期待」して参加したが、二人とも語らず、陰山氏が「かつて持ち上げられた人は今バッシングをうけているが、私もやがて同じ憂き目にあう」と茶化すだけであった。京都市の教育の行く末を見極める機会として参加したが、そのお粗末さに「激怒と楽観」を覚えるのみであった。
失望と暴論に終始した講演・パネル
倉本 頼一
「日本の未来と人づくり――チャレンジ精神が活路を拓く〜子どもが一番輝くとき〜」と題した堀場雅夫氏の講演は、氏の昔話で失望した。現代の京都の教育についての具体的な話もヴィジョンもなかった。「不登校、引きこもりは子ども、若者の甘えだ」と自分の育った時代で論じるのは、その典型で今日の教育課題に反する暴論。パネルも門川市長、寺脇研氏、陰山英男氏が揃いながら堀場氏に反論しないでいた。市長が「百マス計算は学力向上にならないとの主張のある寺脇氏」と「挑発」したが、陰山氏も寺脇氏との討論を意識的に避けた。堀場氏の「温暖化の原因はCO2排出が原因でない」と何度も繰り返す言葉で「会」が終了したのには呆れた。フロアー発言を予告しておきながら、予定した3人(模範学生、社長、小学校長)にのみさせる運営はこの「会」が「子どもが輝く」教育とは無縁であると確信しました。
|
|
これからの教育センター公開研究会 《ご案内》 どなたでも参加できます(無料)
T.高校問題研究会 7月18日(土)13:30〜 教文地下公益室
▼ 特色選抜入試は本当に必要か
【1】〜和歌山の運動から学ぶ〜和歌山県教組武内正次委員長
▼【2】京都の「特色選抜」を検証する
U. 民主カウンセリング研究会 7月19日(日)10:00〜16:00
教文204号
あたたかい人間関係をつくるために
〜グループ・エンカウンター方式にて〜
|
|
V. 事務局企画公開研究会 9月13日(日)13:00〜
教文301号
「戦後、京都における教育をめぐる状況−教職員組合運動の位置づけについて」
生駒佳也氏・櫻澤誠氏(歴史ワーキンググループ)
|
|
[定期刊行物]
・季刊誌「ひろば」158号〜161号の4回発行
・「センター通信」毎月発行 ※ 京教組の取り組みに共同します
・ 民主教育推進委員会への参加:5/9 9/12 11/1
・京都教研への共同:11/14〜15
|
|
京都教育センターホームページにアクセスを
http://www.kyoto-kyoiku.com 検索「京都教育センター」
京都教育センター事務局や公開研究会の活動をはじめ、センター通信、季刊「ひろば・京都の教育」、教育センター年報、研究集会、教育基本法に関する様々な資料など、多彩な情報を提供しています。
|