事務局   2014年度年報目次

第2部 教育センターと各研究会の年間活動
高校問題研究会 2014年度活動のまとめ

                原田 久(高校問題懇談会事務局)

 

1 2014年度活動の概略

 今年度も昨年度に引き続いて、府内各地に出向いて現場の教育課題にマッチした「高校教育実践講座」を実施した。実施場所とテーマは以下の通りである。

第1回(宮津市)「英語の授業で考える力を育てたい―世界につながる英語力をどの生徒にも―」

第2回(宇治市)「『共同的な学び』の考え方を取り入れた模索しながらの実践」

12月の第45回京都教育センター研究集会分科会の研究テーマは「高校生活を輝かせるために 3つの検証―普通科コース制度・レクチャー式授業・新高校入試制度―」とした。

事務局会議は9回開催した。会議では、前半を毎回事務局員それぞれが設定したテーマで報告討議する時間とした。

 「高校教育実践講座」はその目的は適切であったが、事前の案内チラシだけでは現場の教職員を組織することは難しく、昨年に引き続いての課題となった。ただ、チラシを見て参加者した青年もあり、チラシ配布と「一緒に参加しよう」という働きかけが重要である。来年度に向けての検討課題である。


2 第1回高校教育実践講座について

 7月6日に宮津市の「歴史の館」を会場に開催した。事務局、報告者以外の参加者は、宮津高校伊根分校、峰山高校弥栄分校、綾部高校東分校の3名で、全体の参加者は7名であった。

 はじめに自己紹介を兼ねて、各自の問題意識を交換した。「(そもそも)英語(という教科)の授業で何を教えればいいのか。生徒に何を伝えればいいのか」「前任校では受験で点数を取らすことが授業の目的だったが、(受験に直結することが少ない生徒が多い現任校で)、こんな力を付けてあげたいという目標をつかみたい」「生徒を振り向かせるような授業をどうすれば作れるのか知りたい」などの意見が出された。

 こうした発言を受け、田中先生からは「世界を読み解き発信するツールの一つとして英語を使えるようになってほしいと思って授業をしていること、生徒のつまずきに配慮したワークシートで『わかる』という実感を保障し、それを土台に英語での自己表現を柱に展開する授業実践」が報告された。


3 第2回高校教育実践講座について

 10月4日に宇治市の城南勤労者福祉会館を会場に開催した。事務局、報告者以外の参加者は、城陽高校からの青年教員1名で、全体の参加者は5名であった。

 自己紹介の後、朱雀高校の小寺康之先生から「『共同的な学び』の考え方を取り入れた模索しながらの実践」が報告された。生徒たちの状況が変化する中で、レクチャー式授業の「限界」を感じる中で、生徒たちが参加する「共同的な学び」に取り組んでいる報告であった。

 報告を踏まえて、討議を行った。「穴埋め式プリントを使ったレクチャー式授業では生徒が食いついてこない。どうしたら、生徒が興味をもってくれるのか」「生徒が主体的に学ぶという授業スタイルを取り入れていかなければいけない」「『できない子』は『できない』という姿を見られたくないと思っている。『わからない』と言える(学習」集団を作れるかどうかが大切)」「『共同的な学び』の授業は生徒の参加率が高く、寝ている子はいない」等の意見が出された。


5 第45回京都教育センター研究集会 第7分科会「高校問題研究会」のまとめ

 (まとめについては、本年度第1部「研究集会分科会」まとめを参照されたい。)


6 2015年度方針(案)

  本稿執筆時点(2月上旬)では未定。2月の会議で決定予定)


7 研究会の体制

 ・代表   倉原悠一

 ・事務局長 原田久

 ・事務局  秋山吉則 毛戸祐司 小寺康之 竹脇隆 佐古田博 長尾修

 ・会員   略




 
 「京都教育センター年報(27号)」の内容について、当ホームページに掲載されているものはその概要を編集したものであり、必ずしも年報の全文を正確に掲載しているものではありません。文責はセンター事務局にあります。詳しい内容につきましては、「京都教育センター年報(27号)」冊子をごらんください。

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              2015年3月発行
京都教育センター