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はじめに
 
2005年3月
京都教育センター代表
       野中一也
 


いま見つめなおす教育基本法

 
 私たち京都教育センターでは、2004年1月から1年間、毎月「教育基本法の学習会」を開催し、毎回1条ごとのテーマで学習してきました。

 「継続は力なり」で、学習会ごとに内容の理解が深まり、参加された方々から「参加して良かった」という感想が多く寄せられました。ささやかな学習会かも知れませんが、この取り組みの「点」が「線」となり、「面」となつて広がり、教育基本法・憲法の改悪の動きにストップをかけるカにつながっていくものと確信しています。

 アメリカのブッシュ政権は、イラク侵略占領政策をすすめています。小泉首相もブッシュ大統領に忠実に従っています。国連の声さえ無視して、「力」の強いものが「善」であるとして、覇権主義的政策を強行に推し進めています。これは明らかに破綻するでしょう。しかし、覇権主義的政策に反対するカがなければ破綻しないでしょう。人間らしい生活を求めて営々と努力してきた人類の歴史的潮流から見れば、必然的に破綻していく政策であると思います。「正義」「大義」をいくら掲げても、詭弁とすり替えの論理は、戦争ができる「普通の国」をつくろうとする本音がすけて見えてきます。

 人間らしい生存を求める人類の歴史の歯車を逆にもどしてはなりません。

 21世紀を戦争のない平和な世界にして、子どもたちに豊かな人間的な発達が保障される諸条件をつくりたいものです。

 憲法「9条の会」が、2004年6月、大江健三郎氏らの呼びかけで発足しました。日本の良心の声は、全国各地で燎原の火のようにわきおこつてきています。マスコミは冷たく無視していますが、力強い動きをしています。

 私たちは、「民主的で文化的な国家を建設して、世界の平和と人類の福祉に貢献しよう」(教育基本法前文)と、1947年に決意しました。そして、「人格の完成」(教育基本法、第1条)をめざして努力してきました。憲法・教育基本法を改悪しようという動きに毅然として対決して、憲法・教育基本法の理想の実現に向かって一層努力することをお互いに誓い合いたいと思います。