トップ 生活指導
生活指導研究会
2004年度の活動 
築山 崇
 



 出版構想の具体化、教育センター夏季研究集会、京都教研生活指導分科会を軸に活動に取り組んだ。4月はじめには、研究会としては初めての取り組みである合宿研究会を美山町河鹿荘にて行った。合宿は出版原稿の検討を中心にしつつ、日頃十分出来ない会員相互の交流を深めることができ、成果の大きいものであった。
 センターの夏季研究集会では、2003年度のテーマを引き継ぎながら、2003年度京都教研生活指導分科会で報告され注目された、京都市下鳥羽小学校の荒木先生の実践と、春合宿での加藤研究会代表の文書報告を素材に、事務局築山の整理・提起にもとづいて議論を深めた。
 秋の京都教研生活指導分科会では、小学校高学年から高校生にかけて、それぞれの時期における子ども達の関係性のあり方が討議の焦点となった。台風被害のために北部からの参加が困難で分科会参加者が少なかったが、分散会を設けず、小〜高を通じた議論がなされた点は、内容的には得るところが大きかった。また、分科会冒頭の共同研究者からの問題提起では、生活指導研事務局の築山から、研究会での議論にもとづいて、論点の提起を行い、今後の研究会活動への参加も訴えた。
 2004年度末からは、出版の具体化(2005年春期出版)をはさんで、研究会活動の組織的強化・拡大を図ることが、後述するように11月の研究例会で確認されている。
 
1.研究会活動の経過(2003年度年報原稿執筆以降)
 
2003年度
・第6回例会(1月30日):1.『あらたな公共性の構築と生活指導実践』出版に向けて
 (基本的な構想)/総論における基本的な視点について〔2003センター夏季研生指分科会築山報告より/キーワードとしての「市場(個人)主義」と生活指導(教育実践)における公共性〕 2.その他
・第7回例会(2月26日):1.出版原稿の検討(高校関係)2.合宿研究会の企画について
 
2004年度
  ◇研究例会など
第35回京都教育センター夏季研究集会(8月29日) 第2分科会企画
T 学習・討論:自己認識・他者認識の問題を考える
(報告提案:生活指導研 築山 崇 )
U 子どもたちのいまが求める生活指導実践とは?
 自治的・文化的活動による「荒れ」の克服・・・小学校高学年の実践から考える
   高学年の荒れを克服する取り組み―児童会行事等を通して―
    (京都市立下鳥羽小学校 荒木 龍男)
 
 子どもたちを社会の形成者として、受け入れ、その参加を保障していく学校づくり、地域づくりはどうあったらいいのか。学校や地域での自治的・文化的諸活動をつくりだしていく実践をもとに、「人格の完成を目指す教育」の内実を問うていくことをテーマに議論。
 
第1回例会(10月23日):1.夏季研第2分科会のまとめ2.出版計画について3.京都教研に向けて4.その他
第2回例会(11月26日)1.研究討議:今日の子どもの生活と関係性について―第35次京都教研生活指導分科会の内容をもとに― 2.生活指導研究会の拡充について(教研参加者の組織化、研究企画など) 3.その他(出版原稿要領について/今後の研究会日程ほか)
 
2.生指研出版企画について
 (1)趣旨
 ・『生活指導実践の探求 京都からの報告』、『思春期と道徳教育』、『子どもの権利と学校・地域づくり』に続く、京都から全国へ生活指導実践の新たな展開を  発信する。
 ・今日的状況に切り込む問題意識を鮮明に。
 ・京都の生活指導実践の蓄積を反映させたものに(教研生指分科会のレビュー)。
 *京生研等民間研の活動・提起も盛り込んで。
 
 (2)構成
  総論
  ・今日の日本社会において、規制緩和と競争原理の徹底、民営化の促進などによってもたらされている公共性の変容と、教育におけるそのあらわれ・問題状況
・子ども・青年の具体的な生活・学習状況における問題実態、その特徴
・国が進める「教育改革」の現状と問題点(地方教育行政の特徴・学校政策など)
・民主的学校づくりと生活指導実践の課題
 
  各論
  1.京都の教育実践の蓄積に見る民主的生活指導実践の可能性
  2.今日的状況を切り開く生活指導実践の挑戦
     小学校 中学校 高校
3.特論
・子どもたちの実像に迫る教師・学校−教職員研修の試み−
・今日の子ども・青年と心の問題
・教育相談から見た今日の子どもの内面の危機
  4.小・中・高の各実践へのコメント、コラム(子どもの権利/図書館/養護)     など
5.資料  京都教研生活指導分科会レポートなど
 
 
2005年度の活動



 1.今日の社会・経済状況が生み出す、子ども・青年をめぐる問題状況の分析と、指導方法・内容の研究を進める。
 2.文部科学省や地方教育委員会等が進める「教育改革」の動向を分析しながら、学校における生活指導(生徒指導・進路指導)課題を明らかにしていく。
 3.生活指導研究会の会員の組織拡大を図り、会の組織強化を具体化する。
 ※出版については、2005年4〜5月の刊行を目指して鋭意努力する。
 



 
 代表    加藤西郷(大学)
 
 事務局  築山崇(大学)、斉田直美(高校・塾)

 会員   略

 
トップ 生活指導