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高校問題研究会
2006年度総括と2007年度方針
 
 

2006年度の活動

 高校問題研究会は、7人の事務局体制をもとに、高校生・卒業生・保護者・教職員をふくめた年間の研究会を開催し、運営を進めている。今年度は事務局会議を6回、教育センター研究集会の高校問題分科会運営委員会を3回開催(1/14現在)している。  今年度開催した研究会は、以下の通りである。

(1)第8回高校教育懇談会

※今回の高校教育懇談会は、京教組の民主教育推進委員会第4分科会、及び京都教育センター公開研究会を兼ねて開催され、参加者は30名と前年度(15人)より大幅に増加した。

 今年度の第8回懇談会では、京都府教委が1990年代後半から推進し「特色ある学校づくり」の最近の大きな柱としている「新専門学科」の経験・準備の実状を出し合い、府教委の計画が決してうまく進んでいないこと、本来どのような改革が望まれるのか、などを明らかにしようとするものであった。
 第8回高校教育懇談会(京都教育センター高校問題研究会) 兼 民主教育推進委員会第4分科会  兼 京都教育センター公開研究会  まとめ−−(詳細は 京都教育センター年報19号をごらんください)

(2)2006年度京都教育センター研究集会第6分科会(高校教育)

    (2007.1/28実施) 
    (内容のまとめは、京都教育センター年報19号第2部の研究集会分科会まとめを参照)

(3)2月以後の活動

高校問題研究会独自の「高校教育学習会」を3月24日(土)13:30から開 催します。テーマは、「高校統廃合と専門学科は何をもたらしたか?」で、場所は 京都教育会館別館2階・教育センター室です。
2005年度 高校教育学習会の内容まとめ
 @日時 :2月18日(土)13:30〜
 A場所 :京都教育会館別館・教育センター室
 Bテーマ:「いまどきの大学生は? 〜何を考え、何を求めているの?
           父母・教職員と大学生がフリーにトーク〜」
 C参加者:24名
(詳細は 京都教育センター年報19号をごらんください)



2007年度の方針(案)


 京都府教委は、2003〜04年にかけて「府立高校改革推進計画(T・U)」を決定した。この中では、総合学科増設や「新しいタイプの単位制高校」(「多様で柔軟な教育システム」)、山城北・南通学圏の統合、府立高校の再編整備=統合(「府立高校の規模の適正化・適正配置」)の方針を明らかにした。また、京都市教委も京都市が2003年策定した「安らぎ華やぎ京都21推進プラン」に基づき年次計画を進めている。それらの具体化として2004年度入試から山城通学圏の統合と受験機会を複数化(前期・中期・後期)した入試が行われ、混乱や保護者の負担増が生じたにもかかわらず2006年度入試から口丹以北でも同様の入試が導入された。府立洛北高校・市立西京高校での中高一貫校もスタートし、2006年度からは大学進学を目当てにした新しい専門学科が4校(南陽高校など)で始まっている。また、京都で初の高校統廃合として城南・西宇治高校、八幡・南八幡高校の統廃合が進められている。これらは「学校選択」の名の下に、地域の高校をつぶして一方にエリート校を作るものであり、普通科を減らして高校生に真の基礎学力をつける保障を狭めるものである。

 2007年度の研究会の主な活動の目標として、次の4つの課題を挙げておきたい。

@府教委の「府立高校改革推進計画」や京都市の「推進プラン」に基づいて、高校の 「多様化」「特色づくり」と学校の選択拡大をさらに進める制度改編が強行されて いる中で、高校制度や入試のあり方について検討を重ねること。

A日本と世界の現状・未来を考え平和をめざし、管理的な生徒指導に反対する取り組 みを進め、学校運営に意見を反映させるなど、権利を広げ自主活動を進める高校生 の活動の交流と学び合いを進め、今後の学校のありかたを考えること。

B“学びからの逃避”と言われる中での高校生の学力低下や学習実態、携帯電話等に 象徴される生活の実状をつかみ、生徒の学習意欲を引き出す授業や学校の今後の取 り組みの方向を検討すること。「授業・補習づけ」や特定科目の単位数「偽装」・未 履修などで進学実績をあげる動きに対し、真の学力をつけるとりくみを進めること。

C府教委・市教委が、「特色ある学校づくり」の名のもとに高校制度改編を新たに進 める中で、高校生自身は高校の制度や教育内容、学校生活にどのような意見を持っ ているのか。この数年間、高校問題研究会ではさまざまな意見発表・交流の場を設 けてきたが、今後さらに多くの高校生の意見を聞き、ともに議論を進めること。高 校入試の当事者である中学生や高校生活を経験した大学生などの参加を増やすこと。

 高校「多様化」が強められ、中学生の進路選択に矛盾が拡大している。高校教育 だけでなく小・中・高校を通した教育全体を考えていくこと、懇談会に高校だけでな く小・中学校の保護者・教職員の参加を呼びかけていくこと(高校の保護者、現場 の教職員の参加を高めることも大きな課題)が求められる。また組織面でも、研究 会の事務局体制をさらに強化し、高校教育懇談会や学習会の企画の充実を図りつつ、 会員拡大にも取り組んでいきたい。


研究会の体制

 ・代表 中村誠一(元府立高教組役員)
 ・事務局長 磯崎三郎(城陽高校)
 ・事務局 佐古田博(府立高教組)、向仲裕哉(久御山高校)、竹脇隆(朱雀高校)、島田 茂生(南丹高校)吉田功(紫野高校)
 ・会員(上記以外)(2007年1月現在、会員数42名)
  名前 略
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