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卒業式や入学式への
「日の丸・君が代」のおしつけに反対する申し入れ
小・中学校の卒業式、入学式が目前に迫ってきました.子どもたちはそれぞれの思いを胸に学校を卒業しあるいは入学し、新たな学校や社会へと巣立っていきます。私たちは、卒業式や入学式がすべての子どもたちにとって、感動と喜びあふれるものであってほしいと願っています。
ところが、この間、政府や教育委員会によって卒業式や入学式などの学校行事に「日の丸・君が代」がおしつけられることが常態化し、さまざまな問題が起こっています。
そもそも「日の丸・君が代」は戦前、軍国主義と国家主義、そして侵略戦争のシンボルとして利用されてきました。「日の丸・君が代」に対する国民の意識はさまざまで、1999年の法制化をめぐる論議の中でも、国民の意見が大きく分かれていることが明らかになりました。そして、学校現場における指導の強制にあたるようなことは許されない、また思想・良心の自由を侵すことのないようにするとした政府答弁も確認されています。
子どもや保護者の中には、国籍や民族の異なる人も少なくありません。戦後の日本社会をきびしい差別をうけながら生きてこられた在日韓国・朝鮮人や中国人の父母・祖父や祖母も子どもの門出を祝いに来ておられることも十分予想できることです。「日の丸・君が代Jのおしつけは基本的人権を侵す問題です。
またこの間の「日の丸・君が代」のおしつけは、式の目的や内容、雰囲気までも変質させてきています。これまでさまざまな感動的なとりくみが各学校ごとに工夫されてきたものですが、この頃はどこの学校でも同じような画一的で形式張った儀式に変わってきています。「日の丸・君が代」のおしつけは学校の教育課程を編成する権限を侵し、職場の民主主義をおさえ込む役割も果たしてきました。
そしていま、自衛隊のイラク派兵の強行が子どもと教育に深刻な影響を及ぼしています。宮崎県の高校生が武力によらないイラク復興支援を求める5300人あまりの署名を内閣府に提出したことについて、小泉首相が請願内容を読みもせず、「国際政治、なかなか複雑だという点を先生が生徒に教えるべきだ」と発言しましたが、これは請願権にもとづく平和の願いを踏みにじるだけでなく、教育の場に特定の政治的な見解をおしつけようとする発言で、全国の青年や教育関係者に大きな怒りの声が広がっています。
子どもたちに、平和の尊さをどう伝えていくか、アジアとの友好をどう深めていくか、大人の姿勢こそが問われています。1980年代に「日の丸・君が代」をおしつけた人びとは、いま憲法の平和主義への攻撃を強めています。国家主義の風潮がなし崩し的に広がる昨今の状況のもとで、私たちは、いまあらためて卒業式や入学式などへの「日の丸・君が代」のおしつけに強く反対するとともに、貴教育委員会に下記の事項を申し入れるものです。
記
1.父母・住民の中に意見の対立がある「日の丸・君が代」を入学式や卒業式などの学校行事におしつけないこと。
2.子ども・父母・教職員の「思想・良心の自由」「内心の自由」を完全に保障すること。
3.学校行事の計画・展開についてはあくまでも各学校の教職員の合意を尊重し、不当なおしつけを行わないこと。
4.子どもを中心とした感動的な行事にするために、子ども・父母・教職員の意見を最大限尊重するよう校長を指導すること。
5.いまこそ憲法・教育基本法、子どもの権利条約を生かした教育行政を推進すること。
以 上
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